運動療法を拒否していた失語症患者に対する応用行動分析学的介入効果

  • 上村 朋美
    医療法人社団千葉秀心会東船橋病院リハビリテーション科
  • 加藤 宗規
    了德寺大学健康科学部理学療法学科
  • 山﨑 裕司
    高知リハビリテーション学院理学療法学科

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of intervention using the applied behavior analysis on a patient with aphasia who refused to exercise therapy
  • 症例報告 運動療法を拒否していた失語症患者に対する応用行動分析学的介入効果
  • ショウレイ ホウコク ウンドウ リョウホウ オ キョヒ シテ イタ シツゴショウ カンジャ ニ タイスル オウヨウ コウドウ ブンセキガクテキ カイニュウ コウカ

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説明

理学療法を拒否していた失語症患者に対して入浴を強化刺激とした行動分析学的介入を実施した.対象は,60歳代男性.左脳梗塞による右片麻痺.失語症のため言語理解・表出は不可能であった.運動療法を開始した翌日から拒否が生じた.そこで,自ら希望していた入浴を理学療法室内の浴室で実施し,これを強化刺激として理学療法参加率の向上を図った.入浴直後に理学療法を実施することで運動療法に対する拒否はみられなくなった.運動量は徐々に増加し,23病日からは理学療法後に入浴を実施することが可能となった.最終的には,すべての運動療法メニューが実施可能となった.拒否がみられなくなった39病日からは入浴頻度を隔日に減らすことが可能であった. 理学療法に対する拒否がなくなり,運動療法メニューの増加が可能であったことから今回の介入は有効に機能したものと考えられた.

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