広色域ディスプレイの多原色化による異常3色覚のオブザーバメタメリズム軽減シミュレーション
書誌事項
- タイトル別名
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- A Simulation Study of Reducing Observer Metamerism for Anomalous Trichromats by Multi-cannel of Wide Color Gamut Display
説明
<p>ディスプレイの広色域化に伴う問題として,オブザーバメタメリズムが指摘されている.Ramanath(2008)は,原色の分光分布が狭帯域である広色域ディスプレイでは,標準観測者と実際の観測者の等色関数の差が反映されやすく,オブザーバメタメリズムによる色差が大きくなることを報告した.さらに,須長ら(2017)は,標準観測者と大きく異なる等色関数をもつ異常3色覚の被験者にて,オブザーバメタメリズムが顕著に現れることを示した.この問題は,ディスプレイの多原色化により解決できる可能性がある.本研究では,多原色ディスプレイがオブザーバメタメリズムを軽減できるかをシミュレーションにより確かめた.ディスプレイのRGB3原色の波長はITU-RのBT. 2100の規格,観察者は,Yaguchiら(2018)のモデルを使用し2型異常3色覚を想定した.シミュレーションでは,テスト色27色に対するオブザーバメタメリズムによる色差が最小になるように,追加した原色の波長,及びRGBを含めた原色の強度を最適化した.結果として,5原色とすることで,3原色と比較し平均色差を7%までに小さくできることがわかった.</p>
収録刊行物
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- 日本色彩学会誌
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日本色彩学会誌 43 (3+), 219-, 2019-05-01
一般社団法人 日本色彩学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763128594304
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- NII論文ID
- 130007676237
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- ISSN
- 2189552X
- 03899357
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可