デキストラン硫酸ナトリウム誘発大腸炎モデルマウスにおいてコリン欠乏メチオニン低減アミノ酸食が及ぼす影響

  • 宇野 絹子
    東京農業大学大学院 農学研究科 食品栄養学専攻
  • 美谷島 克宏
    東京農業大学 応用生物科学部 食品安全健康学科 東京農業大学大学院 農学研究科 食品安全健康学専攻
  • 名倉 かれん
    東京農業大学 応用生物科学部 食品安全健康学科
  • 高 臨風
    東京農業大学大学院 農学研究科 食品安全健康学専攻
  • 龍 完次朗
    東京農業大学大学院 農学研究科 食品安全健康学専攻
  • 山口 彩音
    東京農業大学大学院 農学研究科 食品安全健康学専攻
  • 小川 秀治
    東京農業大学大学院 農学研究科 食品栄養学専攻 ゼリア新薬工業(株) 中央研究所
  • 渡邊 厚
    東京農業大学大学院 農学研究科 食品栄養学専攻 旭化成メディカル(株) 医療製品開発本部
  • 煙山 紀子
    東京農業大学 応用生物科学部 食品安全健康学科
  • 中江 大
    東京農業大学 応用生物科学部 食品安全健康学科 東京農業大学大学院 農学研究科 食品安全健康学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Influence of choline-deficient, methionine-lowered, L-amino acid-defined diet on dextran sulfate sodium-induced colitis in mice

説明

<p>【目的】近年、臓器間相互作用の重要性が注目され、この破綻が多くの疾患の発症や進行に関与するとされている。本研究は、デキストラン硫酸ナトリウム (DSS) 誘発性大腸炎モデルのマウスにおいて、コリン欠乏メチオニン低減アミノ酸 (CDAA) 食給餌が、それらの腸管及び肝臓に及ぼす影響について検索した。</p><p>【材料及び方法】実験は、各群6または7匹の6週齢雄性C57BL/6Jマウスに、DSS (DEXTRAN SULFATE SODIUM SALT COLITIS GRADE、MP Bio) 1.25% (w/v) を1週間毎の間歇飲水投与で与え、CDAA食(A06071309、RESEARCH DIETS)を給餌した。対照群として、蒸留水及び、通常食 (CE-2、日本クレア株式会社) を与えた。3週間の給餌後に解剖し、腸管、脾臓、肝臓及び血液を採取し、臓器重量測定し、大腸の長さの測定、血液生化学検査、遺伝子発現解析を実施した。</p><p>【結果】DSS群において、脾臓重量の増加、大腸の短縮、腸管における炎症関連遺伝子発現の上昇が見られた。CDAA群においては、肝臓重量の増加、肝臓における炎症関連遺伝子発現の上昇が見られた。DSS+CDAA群では、腸管におけるIL-6 発現の上昇がより顕著となり、肝臓中のα SMA発現は増強傾向を示し、血液のフローサイトメーターによる解析では、CD3陽性であるリンパ球の明かな増加を示した。</p><p>【結論】DSS誘発性大腸炎モデルマウスにおいて、CDAA食の給餌により、DSS投与によって誘発された腸管における炎症は、さらに増強され、肝臓における線維化の進行に影響を及ぼす可能性が示唆された。現在、炎症並びに線維化関連因子に着目し、詳細な遺伝子発現検査及び、病理組織学的検査を進めている。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763129085440
  • NII論文ID
    130007677483
  • DOI
    10.14869/toxpt.46.1.0_p-52s
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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