致死量のタバコ摂取に対して内視鏡を利用した摘除が有用であった1 例

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症例は45 歳、女性。パーソナリティ障害にて近医精神科に入院中に、自殺を企図してタバコ16本を摂取し、当院へ救急搬送となった。来院時意識清明、バイタルサインも安定しており、タバコによる中毒症状は認めなかった。摂取後1 時間以内かつ致死量であり、状況・問診上から胃内には多量のタバコが残存していることが予想された。タバコの葉は固形物であり、溶解させて摘出する胃洗浄は適さないと判断し、内視鏡的異物除去の要領で摘出を試みた。胃内に大量のタバコが残存していることを確認し、回収ネットを用いて直視下で除去した。入院後中毒症状もなく、翌日独歩退院となった。文献で検索した限り、内視鏡によるタバコ除去の報告は認めなかったが、大変有用な方法と考えられたため、報告した。

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