高圧水素特性に優れたカーボンナノチューブ/ゴム複合材料の開発

  • 武山 慶久
    日本ゼオン(株) 九州大学大学院工学府水素エネルギーシステム専攻
  • 上野 真寛
    日本ゼオン(株)
  • 上島 貢
    日本ゼオン(株)
  • 藤原 広匡
    九州大学水素材料先端科学研究センター
  • 西村 伸
    九州大学大学院工学府水素エネルギーシステム専攻 九州大学水素材料先端科学研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Carbon Nanotube/Rubber Composite Materials with Excellent High Pressure Hydrogen Characteristics
  • コウアツ スイソ トクセイ ニ スグレタ カーボンナノチューブ/ゴム フクゴウ ザイリョウ ノ カイハツ

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抄録

<p>カーボンナノチューブ(CNT)は,ナノサイズの直径で長さがµm以上と非常に高いアスペクト比の繊維状炭素材料であることから,他の材料との複合材料において少ない添加で高い電気伝導性,熱伝導性や強度特性を発現することができる.本研究では,CNT/ゴム複合材料の高圧水素特性を評価し,CNT,その中でも単層カーボンナノチューブ(SWCNT)をゴム中に均一に分散させることで,高圧水素に曝露後の水素侵入量が低く,かつ,体積変化も小さくすることができることを明らかとした.また,CNTの分散度と高圧水素特性の関係から,水素侵入量は組成が支配的で,体積変化は分散構造が支配的であることが示唆された.本報のカーボンナノチューブ/ゴム複合材料は,その高圧水素特性から高圧水素環境下での変化が小さく,高圧水素環境下における高耐久シール材として期待される.</p>

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 76 (4), 288-296, 2019-07-25

    公益社団法人 高分子学会

参考文献 (19)*注記

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