外頸静脈の静脈性血管瘤の1例

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タイトル別名
  • External Jugular Venous Aneurysm: Report of a Case and Review of the Japanese Literature

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説明

<p>まれな外頸静脈の静脈性血管瘤の1例を診療したので報告する.症例は45歳女性.急に左頸部の疼痛が出現し当院を受診.造影CT検査を施行したところ最大径43×37×35 mmの囊状腫瘤性病変を認めた.外頸静脈と連続しており,一部壁在血栓を伴う静脈性血管瘤と診断した.自覚症状があるため切除術を行う方針とした.全身麻酔で左頸部に5 cmの皮膚切開を加え,中枢側および末梢側の外頸静脈を結紮して血管瘤を摘出した.術後経過はとくに問題を生じなかった.病理所見は二次的血栓形成を伴う拡張した静脈瘤で,内膜,中膜,外膜三層の高度線維化,平滑筋組織の肥厚と萎縮の混在が認められた.外頸静脈の静脈性血管瘤は内腔に血栓が生じた場合でも肺塞栓症に至ることは少ないが疼痛や美容的観点から切除することが望ましい.1987年以降の国内の報告36例を集計して考察を加えた.</p>

収録刊行物

  • 静脈学

    静脈学 30 (3), 273-277, 2019-08-26

    日本静脈学会

参考文献 (3)*注記

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