インフルエンザウイルスのゲノムパッケージング機構

  • 野田 岳志
    京都大学ウイルス研究所 感染症モデル研究センター ウイルス微細構造研究領域

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タイトル別名
  • Genome Packaging Mechanism of Influenza A Virus
  • インフルエンザウイルス ノ ゲノムパッケージング キコウ

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抄録

<p>インフルエンザウイルスは,8分節の一本鎖マイナス鎖RNAをゲノムとして持つ.感染の後期,感染細胞表面から子孫ウイルス粒子が細胞外へと放出されるが,これらの子孫ウイルス粒子が感染能を獲得するためには,8分節すべてのゲノムRNA分節をもれなくウイルス粒子内に取り込む必要がある.しかし,分節化されたゲノムがどのように取り込まれるかという「ゲノムパッケージング機構」は半世紀以上も謎であり,ウイルス学の古典的命題となっていた.我々はゲノムパッケージング機構の分子機構を明らかにするため,電子顕微鏡法ならびに分子生物学的手法により,ウイルス粒子に取り込まれたゲノムRNA分節の解析を行ってきた.本稿では,近年我々が明らかにしてきたゲノムパッケージング機構について解説する.</p>

収録刊行物

  • 顕微鏡

    顕微鏡 51 (1), 23-28, 2016-04-30

    公益社団法人 日本顕微鏡学会

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