肺炎患者の体調による座位姿勢の違い
Bibliographic Information
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- -SRソフトビジョンを用いての検討-
Description
<p>【背景および目的】</p><p>2017年の全国理学療法学術大会で、消化器がん手術後の疼痛緩和姿勢は術創部の位置により姿勢が異なると報告し、術後の回復と共に姿勢が変わってきたことから、体調と姿勢の関係に繋がりがあると考えた。今回は肺炎患者に対して、体調不良による姿勢の崩れ・肺炎部位による姿勢の違いについて、急性期と亜急性期の坐位姿勢を調査した。</p><p> </p><p>【方法または症例】</p><p>住友理工のスマートラバーソフトビジョン(以下:SRソフトビジョン)を用いて坐位姿勢を確認した。SRソフトビジョンとは坐位姿勢の体圧分布・面圧中心点を測定して圧力の高い所を赤色・低い所を青色でカラーと数値で表示する。体調が悪い時の姿勢は、肺炎側に面圧中心点を乗せない方が楽な姿勢と仮説を立てた。症例は急性期の肺炎で、右肺炎(誤嚥性肺炎)・左肺炎優位の患者(平均年齢82.0、性別男性4名・女性2名、BMI19.4)で計測した。肺炎の経過はCRPとレントゲン画像で経過を追った。</p><p> </p><p>【結果】</p><p>結果として肺炎の急性期では、体圧分布・面圧中心点は肺炎側と反対側有意になっている傾向がみられた。そして亜急性期(抗生物質投与期間終了、CRP値も低下時期、食事開始時期)で再度測定すると体圧分布・面圧中心点は急性期の位置と異なり正中位付近に乗っていた。右肺炎患者では急性期の体圧分布・面圧中心点は左優位だった。左肺炎患者では急性期の体圧分布・面圧中心点は右優位であった。</p><p> </p><p>【考察および結論】</p><p>肺炎患者の急性期の坐位姿勢は、肺炎部位を体圧分布・面圧中心点から逃がすほうが楽な姿勢と解釈し、肺炎の症状改善に伴い、体圧分布・面圧中心点が正中位になってくるため、肺炎部位には面圧中心点を乗せない姿勢をとると示唆した。</p><p>結論として肺炎の部位により姿勢は影響を受け、また体調により姿勢は変わる。そのため機能面だけでなく体調面からも考えて、動作を見ていく見解として述べることができる。</p><p> </p><p>【倫理的配慮,説明と同意】</p><p>本研究は当院の倫理委員会で承認を得て、その後当院の内科で肺炎と診断されてリハビリ実施する患者で、参加に同意をしなくても不利益な対応を受けないことを説明し、以下に基準を満たす者を選定する。適応基準は、当研究の内容を説明し十分に理解した上で研究参加に同意を得て,同意書にサインを貰った患者。</p>
Journal
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- Congress of the Japanese Physical Therapy Association
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Congress of the Japanese Physical Therapy Association 46S1 (0), A-75_1-A-75_1, 2019
Japanese Physical Therapy Association(Renamed Japanese Society of Physical Therapy)
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282763134457984
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- NII Article ID
- 130007692583
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed