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体幹機能ウエアの着用が安静呼吸時の横隔膜可動域に及ぼす影響

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Abstract

<p>【はじめに,目的】</p><p> 臨床上、体幹の機能障害をベースとした運動器疾患は数多く存在し、運動器疾患の病態としては中枢である体幹部と末梢部との間で問題が複雑に絡み合っており、1単位の時間内で治療を完結するには限界を感じることも多くある。このような現状において、理学療法の治療効率を高める一つのツールとして体幹機能ウエアがある。その着用により、体幹のインナーマッスルの機能を再建し、体幹の固定作用を良好にし、四肢の操作性を高めることが可能となる。しかし、臨床先行型になりやすいこのようなツールの効果の検証は乏しくなりやすく、効果検証を行うことは、理学療法においても意義深いと考えた。</p><p> そこで今回は、体幹機能ウエアの着用により体幹のインナーマッスルを構成している横隔膜の機能変化を呼吸運動課題によって検証した。</p><p>【方法】</p><p> 対象は健常な成人男性9名(年齢28.9±10.9歳)とした.</p><p> 使用した体幹機能ウエアはインターリハ社製の CORE Fit Wear(CFW)であった。また、効果判定を行うため,CFWにみられるプリント加工がされていない、CFWと同等の生地のウエア(Control)を用い比較した.測定肢位は背臥位とし,CFW着用時とControlの安静呼吸時における横隔膜移動距離を測定した.また,安静呼気位における体表から横隔膜までの距離を横隔膜位置とした.</p><p> 横隔膜移動距離の測定は,超音波画像診断装置(FUJIFILIM社製 FC1-X)を用いて行った.測定方法は14.9Hzのリニアプローブを使用し,右鎖骨中線上の肋骨弓下斜走走査にて測定した.Bモードにて右側横隔膜を確認した後,Mモードに切り替え,Sweep Speedを一番遅く設定し,右側横隔膜移動距離を測定した.それぞれ安静呼吸3回分の平均値を代表値とした.</p><p> 統計学的解析は,CFWとControlの横隔膜移動距離の比較を対応のあるt検定を用いて行った.有意水準は5%未満とした.</p><p>【結果】</p><p> 横隔膜位置はControl で20.7±20.1mm,CFW で21.9±27.5mmであった.横隔膜移動距離はControl で1.4±0.4mm,CFW で2.1±1.1mmであり,有意に増加した (P<0.05).</p><p>【考察】</p><p>  本研究結果より,Controlと比較してCFWでは安静呼吸時の横隔膜移動距離が増加した.これはCFW着用により胸郭のニュートラル化、特にCFWは下位胸郭に対し直接的効果を引き出すよう設計されており、下位胸郭において横隔膜が働きやすい環境変化が生じ、その張力が安定した結果であると考えられる.</p><p>今回,CFW着用により安静呼吸時の横隔膜移動距離が増加した事で,体幹機能が促通され,中枢の体幹部の固定作用が向上することが示唆された.体幹機能に問題があり,結果的に末梢部に症状が生じている運動器疾患に対しての治療ツールの一つとしてCFWが有効になると考えられる.</p><p>【倫理的配慮,説明と同意】</p><p>本研究は三枝整形外科医院倫理審査委員会の承認を得てから開始し,被験者には事前に研究内容を説明し同意を得た.</p>

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Details

  • CRID
    1390282763134574208
  • NII Article ID
    130007693883
  • DOI
    10.14900/cjpt.46s1.h2-227_2
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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