医学教育におけるバーチャルリアリティーを用いた側頭骨手術シミュレーション実習の効果

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タイトル別名
  • Effect of Surgical Training Using a Virtual Reality Temporal Bone Simulator in Medical Education
  • イガク キョウイク ニ オケル バーチャルリアリティー オ モチイタ ソクトウコツ シュジュツ シミュレーション ジッシュウ ノ コウカ

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説明

<p> 医学教育における VOXEL-MAN TempoSurg を用いたバーチャルリアリティー (VR) 側頭骨手術シミュレーション実習の有用性を明らかとする目的で, Bedside learning における医学生の側頭骨の解剖学的知識や側頭骨手術の手技に関する理解度を指標とした検討を2年間行った. 実習は, 1年目は同一医師, 2年目は複数の医師が指導した. 実習前後に側頭骨の解剖学的知識を問う筆記試験と手術手技の理解に関する自己評価を実施した. その結果, 実習1年目の筆記試験の正答率は平均51.8点から83.9点に, 2年目は平均49.4点から80.0点へ上昇した. 手術手技に関する自己評価では「よく理解できた」「ほぼ理解できた」と答えた医学生の割合は, 乳突削開術で1年目が84.3%, 2年目が76.4%, 鼓室開放で1年目が74.8%, 2年目が66.4%, 蝸牛開窓で1年目が67.8%, 2年目が52.3%であった. 複数の指導医による実習でも, 同一指導者の実習と比較して, 筆記試験の成績や蝸牛開窓以外の手術手技に関する理解度に差は認められなかった. VR を用いた側頭骨手術シミュレーション実習は, 医学生の側頭骨の解剖学的知識と手術手技に関する理解度を向上させ, さらに手術手技の標準化, カスタマイズによって指導医によらず実習内容を統一することができるため, 医学生と指導医の両者にとって有効な医学教育の一つであると考えられた.</p>

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