キャピラリーゾーン電気泳動法によるカテコールアミン類の酸解離定数の決定

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タイトル別名
  • Determination of Acid Dissociation Constants of Degradable Catecholamines by CZE
  • キャピラリーゾーン デンキ エイドウホウ ニ ヨル カテコールアミンルイ ノ サン カイリ テイスウ ノ ケッテイ

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抄録

<p>塩基性溶液中で分解性を有する4種類のカテコールアミンについて,キャピラリーゾーン電気泳動法(CZE)の電気泳動移動度の変化により酸解離定数を決定した.カテコールアミンは塩基性溶液中で分解するため,エレクトロフェログラム上で分解生成物に対応するCZEピークが検出された.泳動緩衝液のpH上昇に伴い,エレクトロフェログラム上のカテコールアミンのピーク高さは分解反応により減少したが,検出されたピークの有効電気泳動移動度を用いてカテコールアミンの酸解離定数を決定することができた.測定された有効電気泳動移動度から,ドーパミンは弱酸性〜弱塩基性pH領域で陽イオン,pH>10の塩基性pH領域で陰イオンであり,測定pH範囲では2段階で連続的に酸解離することが示唆された.CZEによる解析法は分解反応物を生成する系であっても解析が可能という特長を活用して,有効電気泳動移動度の解析によりドーパミンの酸解離定数としてpKa1=9.12±0.03,pKa2=10.85±0.16が得られた.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 68 (11), 871-876, 2019-11-05

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (2)*注記

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