体操とゲームのサービス特性の違いと有効な介護予防事業について

DOI
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    医療法人敬親会 豊島病院 国立大学法人 鹿児島大学大学院保健学研究科
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    国立大学法人 鹿児島大学大学院保健学研究科 社会福祉法人向陽会 やまびこ医療福祉センター
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    国立大学法人 鹿児島大学大学院保健学研究科 国立大学法人 鹿児島大学病院

Abstract

<p>【目的】</p><p>これまでの介護予防に関する研究の多くは身体機能の変化にのみ注目しており、心理面の変化に着目した研究は少ない。我々は、健康寿命の延長には行動変容が必要であり、心理面の変化が行動変容に影響する重要な要素だと考えている。そこで今回の研究では、新しく開発した体操と、ゲームの要素を取り入れた運動を行い、心理面や行動の変化を分析し、それぞれのサービス特性を比較検討したので報告する。</p><p>【対象と方法】</p><p>研究協力の公募を行い、同意が得られた対象者を無作為に2グループに振り分けた。ゴルフゲーム、体操ともに1回約40分程度とし、週に1回で6週間行い、その後グループを入れ替えて同様に6週間の介入を行う、クロスオーバートライアルで比較検討を行った。ゲームをしてから体操をしたグループをAGグループ(19名 男性5名、女性14名、平均年齢71±4.9歳)、体操をしてからゲームをしたグループをPGグループ(19名 男性1名、女性18名、平均年齢71±6.1歳)とした。身体機能に関する介入効果を評価するために、Timed up and Go(TUG)、2ステップテスト、質問紙によるロコモ25、立ち上がりテストを使用し、自己効力感のテストとしてGeneral Self-Efficacy Scale(GSES)を、高齢者用の抑うつテストとしてGeriatric Depression Scale(GDS)簡易版を使用した。それぞれのグループの代表者に歩数計を装着してもらい、日常生活の活動性変化を検証した。</p><p>【結果】</p><p>AGグループとPGグループのTUGの結果は、反復測定の2元配置分散分析で、交互作用は認められなかった。Shaffer法による多重比較の結果、プログラム前と前半終了後・後半終了後に有意差が認められたが、前半終了後と後半終了後の間には有意差は認められなかった。2ステップテストの結果も同様に分析し、AGグループのプログラム前と前半終了後・後半終了後に有意差が認められた。GDSの結果は、交互作用が認められ、多重比較の結果、AGグループの介入前と初回後・交代後に有意差が認められた。GSESの結果は初回後と交代後で比較し、グループ間と初回後と交代後の要因に有意差が認められた。歩数計は両方のグループともに介入前と前半介入期間には有意差が認められず、介入前・前半介と後半介入期間には有意差が認められた。</p><p>【考察】</p><p>TUGや2ステップテストにみられるように身体機能が改善し、心理的には自己効力感が向上した。また、1日あたりの歩数が増加していることから、最終的には行動変容がみられたと考えられた。GDSの結果から今回の介入によって、AGグループは精神的な抑圧が減少していることがうかがえる。GSESの変化では特定の傾向は見受けられなかったが、アンケート結果と併せて考えると集団としての人々の交わり方の違いが影響していると考えられた。</p><p>【倫理的配慮,説明と同意】</p><p>研究協力への応募は48名あったが、開始前のメディカルチェックで問題がある場合は対象から除外し、研究内容の説明後に同意が得られ、実験に参加したのは40名であった。その内の2名は最終評価に参加できなかったため、分析対象は前述の38名であった。本調査は研究協力施設の倫理委員会の承認のもとに行われている。(承認番号:第358号)</p>

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390283659826789632
  • NII Article ID
    130007760829
  • DOI
    10.32298/kyushupt.2019.0_76
  • ISSN
    24343889
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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