院内教育による看護師の学習尺度の開発と信頼性,妥当性の検討

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タイトル別名
  • Reliability and Validity of Learning Scale on In-service Education for Nurses
  • インナイ キョウイク ニ ヨル カンゴシ ノ ガクシュウ シャクド ノ カイハツ ト シンライセイ,ダトウセイ ノ ケントウ

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抄録

<p>本研究の目的は,病院に勤務する看護師が臨床での教育により獲得した学習の因子構造を明らかにしつつ,その学習の程度を評価する尺度を開発し,信頼性・妥当性を検証することである.看護部長,看護師長,経験年数の異なる看護師など臨床の実践家による検討を経て,53項目で構成する質問票を作成した.A県内の病院に勤務している看護師を対象に質問紙調査を実施した.分析は,主因子法プロマックス回転による探索的因子分析を行い,クロンバックα係数で信頼性,確証的因子分析により妥当性を確認した.</p><p>有効回答者は720名(有効回収率43.6%)であり,看護職としての平均勤務年数と標準偏差は16.3±9.1年,女性の割合は88.6%,男性の割合は11.4%であった.尺度を構成する20項目の因子として,【看護の基本の習得】,【仕事に対する視野の拡大】,【人としての自己の成長】,【自部署での業務能力の習得】,【看護職としての自律性の習得】の5因子が抽出された.信頼性はCronbach’s α係数0.960であり,内的整合性を確認できた.確証的因子分析によるモデルの適合度は,GFI=0.911,AGFI=0.883,CFI=0.956,RMSEA=0.066であった.本尺度は信頼性と妥当性を有しており,看護師が臨床での教育により獲得した学習を評価しうることが示唆された.</p>

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