03心-12-ポ-30 陸上競技選手へのメンタルコーチングに関する質的研究

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抄録

<p> 本研究では、大学陸上競技に従事する2名の選手の事例を紹介する。そこでは「大学陸上競技選手はどのようにメンタルコーチングを体験するのか」というRQを設定し、質的にアプローチした。具体的には、大学陸上競技部にメンタルコーチとして参入し、それぞれの選手に対して参与観察を行った。加えて、語りを中心とした1対1形式の対話に着目し、メンタルコーチングと位置づけ、40分程度、2週間に1回約半年間行った。発話内容はICレコーダーに録音後、逐語化したものを発話データとし、観察記録と合わせて分析データとした。これらのデータを質的研究法を用いて可視化し、考察することで発展継承可能な仮説的知見を導き出すことを目指した。2名の選手のそれぞれの訴えは、『考え込みすぎてマイナス思考になりやる気がなくなってしまう』『種目特有の動きの感覚が弱くなった』ということであった。コーチングの分野では実践的な活動が先行して行われてきたために、十分な専門的基礎を持たない人々がコーチングに携わっており、コーチングの質を見直すことが求められている。今後のコーチングの質の向上のためにも、学問的基盤に基づいた知見の積み重ねが必要である(堀,2009)。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390283659831875584
  • NII論文ID
    130007770004
  • DOI
    10.20693/jspehss.70.134_2
  • ISSN
    24241946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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