魂の不死性に関する哲学的考察

書誌事項

タイトル別名
  • Philosophical Reflections on Immortality
  • with Special Reference to the Survival Hypothesis
  • ~死後存続仮説に関する議論を中心に~

説明

<p>心霊研究および超心理学研究の発展と共に、人間の意識が肉体の死後も存続する可能性について、当該の分野の研究者だけでなく、C.D.BroadやH.H.Priceのような著名な哲学者の間でも、その可能性について議論がなされてきた。最近、Sudduth (2016) がこの長年の議論に対して、確認理論の枠組みで、詳細な分析を行った。確認理論は、競合する仮説の中でどの仮説を選ぶか、また、証拠によってある仮説が支持されるのはどのような場合かを測る手段を提供しようとする、哲学理論の一つである。Sudduth (2016) は、主に次の二つの問題点を指摘し、意識の死後存続仮説は当該の現象を説明する仮説として不十分であると結論づけた。第一の問題点は、死後存続仮説の擁護論者たちが唱える仮説には、実際には、一連の補助仮説が必要だが、それらには独立の根拠がなく、検証可能性が確保されない、という点である。第二の問題点は、仮説の正当性を弱める、有力な対立仮説が存在することである。本稿では、この議論に対し、死後存続仮説に必要とされる補助仮説の位置付けの見直し、対立仮説における補助仮説に関する問題の指摘、新たな証拠の提示を通して、死後存続仮説が当該のデータを扱う仮説としては最良のものであることを示す。</p>

収録刊行物

  • 人体科学

    人体科学 28 (1), 1-9, 2019-07-15

    人体科学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390283659833286016
  • NII論文ID
    130007772449
  • DOI
    10.20788/jmbs.28.1_1
  • ISSN
    24242314
    09182489
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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