乳房外側領域癌に対するOncoplastic Surgery

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タイトル別名
  • Oncoplastic Breast Surgery for Breast Cancer Located in the Outer Site of the Breast
  • - Pedicled adipose flap and advancement flap -
  • ―有茎脂肪弁と前進皮弁―

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説明

<p>乳房外側領域の部分切除時に外側胸動静脈を血管茎とした有茎脂肪弁 ( lateral tissue flap : LTF ) を作成して形成すると, 術後整容性が向上する。しかし, 血管茎を温存し得ない場合や皮下脂肪の薄い症例ではLTF作成は困難である。そこで, 前鋸筋膜上を外背側に剥離, 側胸部の皮膚脂肪弁を作成して乳腺欠損部に移動・補填する手技を側胸部前進皮弁 ( lateral advancement flap : LAF ) と命名して導入した。補填組織量と自由度はLTFより少ないが, 手技はきわめて簡便, 血行良好で, 脂肪硬化の懸念がない。皮膚も同時に補填されるため, 皮膚切除を要した症例では縫合後の緊張が緩和され乳頭偏位を防ぎ得る。以上より, 腫瘍上の皮膚切除が不要, 外側胸動静脈を温存可能, 皮下脂肪が厚い症例ではLTFで形成, 腫瘍上の皮膚切除を要する, 外側胸動静脈を温存不可, 皮下脂肪が薄いなどLTF作成に不向きな症例ではLAFを選択することにより整容性の向上を図れる。</p>

収録刊行物

  • Oncoplastic Breast Surgery

    Oncoplastic Breast Surgery 4 (4), 106-112, 2019-12-27

    一般社団法人 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会

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