医看工融合型ME学科に期待するもの

DOI
  • 長倉 俊明
    大阪電気通信大学 医療福祉工学部 医療福祉工学科
  • 木戸 倫子
    大阪大学大学院 医学系研究科保健学専攻

抄録

<p>機械と医療の最たる成果の一つがX線CTであろう。その後1979年に「コンピュータ断層撮影の開発」でノーベル生理学・医学賞を受賞した大成功事例である。しかし、この発明に欠かせないデジタル技術がアナログ技術を打ち負かした瞬間でもある。これらには必ず先駆的研究の積み重ねがあり、1940年代のノイマンやチューリングらの計算機理論、1956年にノーベル物理学賞を受賞するトランジスターが真空管から取って代わる時代であった。このような時期に医学と工学の融合を目指しME学会(生体医工学会)が1962年に発足した。その頃は1964年レーザー原理がノーベル物理学賞を受賞するなど、新技術も芽吹いていた頃であり、医学的にも1956年心臓カテーテル法がノーベル生理学・医学賞受賞も含めて、様々な分野の機械と医療が結びついた時代であった。歴史を振り返っても工学的だけではなく医学的知識も必要である。しかしながら1960年代の仕組みは60年間の進歩にはかけ離れてしまっている。60年前の混沌とし、熱かった時代と同じぐらい分野を超えた新しい自由な枠組みが必要である。分野の垣根を越えた情報共有ができる人材育成に繋がるコースができれば良いと思う。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual57 (Abstract), S109_2-S109_2, 2019

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390283659835380864
  • NII論文ID
    130007776444
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual57.s109_2
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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