金コート感温磁性体を利用したハイパーサーミアのためのワイヤレス温度計測・自動定温加熱システムの構築

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説明

<p>近年,末期がん患者のQOLを向上する手法として,副作用の少ないハイパーサーミアが再注目されている.本研究室では,松木氏らが提唱した「ソフトヒーティング法」に着目し,渦電流損により高い発熱効率が期待できる金を感温磁性体(FILCT)にコーティングした「Au-FILCT」を発熱体とした「誘導加熱システム」を開発してきた.しかしながら,Au-FILCTは熱変成を引き起こす50℃を越えても発熱し続けるため温度制御が必要である.そこで,発想を転換し,FILCTの熱依存性の透磁率の変化を,ドライブコイル内側に設置したピックアップコイルに発生する誘導起電力の変化として検知することで温度検知を可能とする,「ワイヤレス温度計測システム」を構築した.本研究では,2つのシステムを一体化した「ワイヤレス温度計測・誘導加熱システム」を構築し,任意の深さに注射したAu-FILCTの45℃における誘導起電力を閾値として利用することで,患部を一定温度に制御可能な「ワイヤレス温度計測・自動定温加熱システム」を構築し,妥当性を物理実験により検証した.その結果,Au-FILCTの温度を43℃から45℃の範囲に制御可能であることを明らかにした.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual57 (Abstract), S137_1-S137_1, 2019

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390283659835387008
  • NII論文ID
    130007776488
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual57.s137_1
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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