PHSからスマートフォンで医療現場の何が変わるか
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- 脇坂 仁
- 防衛医科大学校病院 医療情報部
抄録
<p>病棟のナースコールシステムの受信装置としてPHS端末が多く利用されているが、2020年の公衆PHSサービスの終了に伴い新規導入やメンテナンスが次第に困難となることが予想される。一般の携帯型電話端末として発達・普及したスマートフォンがPHS端末の代替案となることはコストの面からも容易に予測されるところである。しかしながら実際の病棟業務にどのような変化をもたらすかについて医療者の立場から詳細に検討されることはまだあまりない。とくに電波環境の側面からの議論は重要になるだろう。現在広く利用されているLTEの電波は、空中線電力で比較するとPHS端末の最大80mWに対して最大200mWとなり、一見医療機器に対する安全性が低下するように思われる。しかしながら病院内の近隣基地局からの電波がより強ければ、スマートフォン端末からの出力はより小さくなる。大規模な病院は災害対策の一環として基地局強化が図られることも多く、それにより電波状況が改善される可能性も高い。またすでに病棟に無線LANの利用環境があれば、一部の通信にそちらを利用することでLTEの電波を使わすに済ますことも可能となる(Fixed Mobile Convergence)。運用最適化も議論する。</p>
収録刊行物
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- 生体医工学
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生体医工学 Annual57 (Abstract), S10_2-S10_2, 2019
公益社団法人 日本生体医工学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390283659835525632
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- NII論文ID
- 130007776417
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- ISSN
- 18814379
- 1347443X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可