腸管嚢腫様気腫症による腸重積の1例

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タイトル別名
  • Intussusception Caused by Pneumatosis Cystoides Intestinalis—A Case Report—
  • 症例 腸管囊腫様気腫症による腸重積の1例
  • ショウレイ チョウカンノウ シュ ヨウキシュショウ ニ ヨル チョウジュウ セキ ノ 1レイ

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説明

<p>症例は28歳,男性.既往は特になし.急激な腹痛と血便がみられたため当院を受診.腹部CTでは,回腸末端の上行結腸内への嵌入像と,同部位に多発する嚢胞状気腫様陰影を認めた.腸管虚血の症状を伴ったため緊急手術を施行した.術中所見上盲腸に弾性軟の腫瘍を触知したため,悪性も否定し得ず,回盲部切除術を施行した.切除標本の肉眼所見では,盲腸粘膜に多発するポリープ性病変を認めた.病理組織検査所見では,病変部の粘膜下層に高度の間質の浮腫と大小多数の嚢胞化がみられ,粘膜固有層にはうっ血と出血を伴っていた.以上より,腸管嚢腫様気腫症(pneumatosis cystoides intestinalis:以下PCI)に伴う腸重積と診断した.PCIは腸管壁の粘膜下または漿膜下に含気性嚢胞状腫瘤が多発する疾患で,病因は解明されていない.また,PCIを重積の先進部とした症例の報告は稀である.若干の文献的考察を加えて報告する.</p>

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