関節リウマチ患者におけるサプリメント使用状況

書誌事項

タイトル別名
  • Dietary supplement use in patients with rheumatoid arthritis

この論文をさがす

説明

はじめに: 関節リウマチ(rheumatoid arthritis: RA)は,全身の関節に破壊的病変をきたす疾患で,発症機序に免疫機序が関与している.近年の薬物治療の発展により,多くのRA患者は症状が軽快し,栄養状態も改善している.しかし,サプリメントとして市販の食品をどのように摂取しているか不明な点が多い.そこで,サプリメント摂取状況についてのアンケート調査を行った.<br/> 方法: 当院外来通院中の患者97人(男性12人,女性85人)に,アンケート形式でサプリメントの摂取状況を質問した.なお,本研究は,病院の倫理員会の承認を受けている.<br/> 結果: 調査した患者のうち,51.5%が何らかのサプリメントを使用していた.RAのために使用していた患者は13.4%のみであった.使用サプリメントは多岐にわたっており,多価不飽和脂肪酸が6人と最も多く,乳酸菌,カルシムがそれぞれ4人,そのほか,グルコサミン,コンドロイチン,コラーゲン,コエンザイムQ10がそれぞれ2人,ポリフェノール,酵素,青汁,漢方それぞれ1人であった.<br/>  RA治療のために使用していた患者の約1/3は,症状がよくなったと回答していた.<br/>  1か月当たりのサプリメントにかかる費用は3,000円未満15人,3,000円〜8,000円19人,8,000円以上12人であった.<br/> 結語: RAにおけるサプリメント使用は51%にみられたが,リウマチに対する効果を期待しての使用は13%のみであった.RAのために摂取しているサプリメントで多いものは,多価不飽和脂肪酸であった.70%の患者が今後もサプリメントを摂取してみたいとの希望が認められた.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ