東日本鶴見川水系におけるカワリヌマエビ属とヌカエビの急激な分布の変化

書誌事項

タイトル別名
  • Distribution of introduced freshwater shrimp <i>Neocaridina</i> sp. and native shrimp <i>Paratya improvisa</i> in the Tsurimi River in eastern Japan.

説明

外来のカワリヌマエビ属の河川や池での生息の報告が,近年関東でも多くされており,在来のヌカエビへの影響が懸念されている.本研究では両種の生息が確認されている鶴見川水系において,分布調査を2014 年および2016–2017 年に行った.2014 年の調査では,カワリヌマエビ属は河川のほぼ全域に出現し,2 地点のみでヌカエビが同所的に採取されたが,2016年にはカワリヌマエビ属のみで,ヌカエビは確認されなかった.池については2014 年には1 地点でカワリヌマエビ属とヌカエビが同所的に,3 地点でヌカエビのみが出現したが,2017 年には2 地点はカワリヌマエビ属のみに置き換わり,ヌカエビのみが生息しているのは2 地点だけであった.この調査でカワリヌマエビ属が侵入すると個体数がほぼ同数の状態から2–3年でカワリヌマエビ属に置き換わることが明らかになった.今後はヌカエビが生息する池への人為的な移入を防ぐために,外来カワリヌマエビ属の問題について,普及啓発を行っていくことが重要だと考えられた.

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被引用文献 (1)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390283659838395008
  • NII論文ID
    130007783189
  • DOI
    10.32280/nesr.30.0_5
  • ISSN
    18831982
    09167595
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • Crossref
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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