走査型透過X線顕微鏡(STXM)と透過型電子顕微鏡(TEM)によるシアノバクテリア-カンラン石界面の観察

書誌事項

タイトル別名
  • Observation of cyanobacteria-olivine interface with scanning transmission X-ray microscopy (STXM) and transmission electron microscopy (TEM)

説明

Bundeleva et al. (2014)は, シアノバクテリアの細胞外多糖類(EPS)によるカンラン石の溶解と炭酸塩鉱物の生成は一連にして起きるというモデルを提唱した. しかし, このモデルを裏付けるシアノバクテリアとケイ酸塩鉱物の接触界面のナノスケール観察を行った研究は乏しい. 本研究では集束イオンビーム(FIB), 透過型電子顕微鏡(TEM), 走査型透過X線顕微鏡(STXM)によるシアノバクテリア-カンラン石界面のナノスケール解析を行った. 寒天培地上にシアノバクテリア(NIES-2095, Anabaena variabilis)を接種した後, カンラン石粒子を散布し30日間培養した. 培養後, FIBによりそれらの界面の断面試料を作成した. STXMより得た炭素のX線吸収端近傍構造(C-XANES)スペクトルは, シアノバクテリアのEPS中における炭酸塩もしくは炭酸塩イオンの存在を示した. しかしTEM観察の結果, 炭酸塩鉱物を確認できなかった. したがって, EPS内には炭酸塩イオンが存在し, 炭酸塩鉱物に対して未飽和状態であったと考えられる.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390283659839715072
  • NII論文ID
    130007785460
  • DOI
    10.14824/jakoka.2016.0_127
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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