硫化鉄ナノ粒子から黄鉄鉱への結晶構造変化
書誌事項
- タイトル別名
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- Structural evolution from iron sulfide nanoparticle to pyrite
説明
海洋底の堆積層では,H2SがFe2+と反応することで硫化鉄ナノ粒子が生じている.硫化鉄ナノ粒子は黄鉄鉱の前駆物質として知られるが,相変化に伴う構造変化プロセスは未解明である.そこで本研究では,硫化鉄ナノ粒子が黄鉄鉱へ変化する反応を熱水実験 (120℃) により再現し,相変化の過程と局所構造変化を放射光粉末XRD測定及びXAFS測定により観察した.合成した硫化鉄ナノ粒子はマッキナワイトのナノ粒子であり,(001) 面間距離が拡張 (5.46 A)していた.マッキナワイトナノ粒子は加熱により粒成長し,(001) 面間距離が縮小 (5.11 A) した.マッキナワイトナノ粒子は,硫黄との反応で大部分が黄鉄鉱へ変化し,グレイガイトも僅かに生成した.またその際,Feの価数が2価のまま安定であることがXANES解析により示された.EXAFSの解析からは,マッキナワイトナノ粒子がFeS4四面体から成り,結晶内部に構造的な乱れを伴うことが示唆された.硫黄との反応で黄鉄鉱へ変化する際には,FeS4四面体がFeS6八面体に変化し,Fe-S結合距離が2.25 Aから2.26 Aへ増加することも示された.
収録刊行物
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- 日本鉱物科学会年会講演要旨集
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日本鉱物科学会年会講演要旨集 2018 (0), 64-, 2018
一般社団法人日本鉱物科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390283659840006144
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- NII論文ID
- 130007786149
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可