「10の姿」に込められた能力観の私製解説書による曲解

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タイトル別名
  • On the Misunderstanding Related to “the 10 Images of 5-year-old Children Displaying their Competencies” Seen in Books Published by Private Publications
  • 「10の姿」に込められた能力観の私製解説書による曲解 : 実践例と能力の対応化による変質
  • 「 10 ノ スガタ 」 ニ コメラレタ ノウリョクカン ノ シセイ カイセツショ ニ ヨル キョッカイ : ジッセンレイ ト ノウリョク ノ タイオウカ ニ ヨル ヘンシツ
  • ―実践例と能力の対応化による変質―

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抄録

<p>本稿は、平成29年告示の幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領の三法令で新たに示された、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」(10の姿)が、私製解説書(所管官庁が編集した公式解説を除く市販の解説書籍)において実践例と共に示されることで、10個の能力として誤解されていることを指摘するものである。三法令及び公式解説において、10の姿は「知識及び技能の基礎」等の三つの資質・能力が相互に関連し合って育っている5歳児後半の子どもの姿とされており、保育者が保育実践をふり返る視点として位置づけられている。これに対して、私製解説書では、実践例と共に10の姿が示されることで、10の姿が育まれるべき“10の能力”と見なされ、各項目に対応した保育実践があると誤解されている。こうした誤解は、保育実践のふり返りの視点としての10の姿を、保育実践のねらい、つまり目標として位置づけることから生じている。</p>

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