大学院博士課程・ポスドクから地方公設試へのキャリアパス

書誌事項

タイトル別名
  • The Career Path from Graduate School or Postdoctoral Position to Regional Public Research Institute
  • ダイガクイン ハクシ カテイ ・ ポスドク カラ チホウ コウセツシ エ ノ キャリアパス

この論文をさがす

抄録

水産・海洋系大学・大学院を卒業後,試験研究機関への就職を希望する学生や,水産・海洋系ポスドクにおける就職の選択肢の一つとして地方公共団体が設置した公設試験研究機関(略:地方公設試)がある.地方公設試は大学や企業とは研究スタンスが異なり,研究者個人の科学的興味というよりは,むしろ,各自治体の施策に基づいて試験研究が計画され,現場や行政のニーズに応えるための試験研究を行うことが必要である.地方公設試での試験研究に必要な能力は,基本的には大学等での研究職と同様であるが,試験研究を自律して進めるための論理的な思考能力,課題を見つけ解決する能力,計画書や報告書を作成する能力等が求められる.特に,現場の漁業者に対して説明することが多いため,自らの研究計画や成果について,相手の立場に立って,どんな人にでも分かってもらえるような説明ができる能力やコミュニケーション能力が求められる.地方公設試には,試験研究を通して水産業の現場に直接貢献できる面白さがあると考えられる.

収録刊行物

  • 沿岸海洋研究

    沿岸海洋研究 55 (1), 61-63, 2017

    日本海洋学会 沿岸海洋研究会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ