農業用機械を活用した無花粉スギの省力的な育苗体系

  • 斎藤 真己
    富山県農林水産総合技術センター森林研究所

書誌事項

タイトル別名
  • A labor-saving, nursing seedling system for male-sterile Japanese cedar using  agricultural machinery.
  • ノウギョウヨウ キカイ オ カツヨウ シタ ムカフン スギ ノ ショウリョクテキ ナ イクビョウ タイケイ

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抄録

<p>スギ の裸苗生産を省力化するため,苗畑への苗の植え付け作業に「たまねぎ用移植機」を活用したところ,1 時 間あたり約 1,800 本 / 人の植え付けが可能になった。これまでの手植えの場合は,1 時間あたり 150 ~ 180 本 / 人程度だったため,本機を使用することで 10 倍以上の作業効率になった。本移植機のセル苗の適合サ イズは,苗高 5 ~ 15 cm 程度であり,播種当年の生育終了期(10 月中旬)にこの規格の得苗率が最も高く なる播種時期は,5 月中旬だった。また,8 月中旬に苗高の測定を行い,10 cm 以上あった苗には成長抑制 剤であるエスレル 10 を散布し,5 cm以下だった苗には追肥による成長促進を行った。これらの処理によって, 播種当年の 10 月中旬に 90 %程度の苗が規格内に収まった。春期に集中している育苗作業を分散化するため, 通常は春に行う 2 年生苗の植え付け作業を前年の秋に早めて行ったところ,翌春の活着率は 95 %程度と高 かった。このことから,植え付け時期を秋にずらすことで年間の作業時期を分散化することができた。</p>

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