大学生向けフィットネス教育用システム(TFAS)の開発とその検証

書誌事項

タイトル別名
  • Development and Examination of the Total Fitness Analysis System(TFAS) for Fitness Education for University Students
  • ダイガクセイ ムケ フィットネス キョウイクヨウ システム(TFAS)ノ カイハツ ト ソノ ケンショウ

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抄録

<p>本研究の目的は,大学における初年次教育として実施した「フィットネスマネージメント」授業の中で,大学生向けフィットネス教育用に試作されたシステム(TFAS(ver.1.0)を用いた教育プログラムが,学生のフィットネス獲得に効果があるかどうかを検討することである。TFAS(ver.1.0)は,心,運動,栄養,休養,メディカルという5つの評価軸をもつシステムで,各フィットネス評価軸別の設問等に答えることによって,その健康度が評価されるとともに簡単なアドバイスコメントを提供するシステムである。対象は2011年度にT大学の1年に在学した男女大学生287名であり,前期,後期各15回,毎週90分/回の実技プログラムの他に,1年間に計3回(5月、10月、1月)TFASを用いたフィットネスチェックを実施し,さらに年度末に“私のフィットネスマネージメント”と題したレポート作成を課せられた。TFAS を使用しなかった2008年度の学生と比較した結果,2008年度群では有意差が認められなかった6ヶ月後の食生活調査において,2011年度群では有意な得点の平均値の増加が認められた(t(2,475)=2.65,p<.01)。また,レポート採点結果の比較から,栄養の自己評価において2011年群の方が2008年度群より得点の平均値が有意に高かった(t (2,508)=7.10,p<.001)。これらの結果から,大学体育におけるTFAS(ver.1.0)の使用は,大学生の食生活の改善に有用であることが示唆された。</p>

収録刊行物

  • 大学体育学

    大学体育学 10 (0), 31-40, 2013

    公益社団法人 全国大学体育連合

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