タバコカスミカメとアセチル化グリセリド乳剤の併用による 夏秋トマト栽培でのオンシツコナジラミ防除の現地実証

DOI
  • 亀井 幹夫
    広島県立総合技術研究所農業技術センター
  • 星野 滋
    広島県立総合技術研究所農業技術センター
  • 松浦 昌平
    広島県立総合技術研究所農業技術センター
  • 日本 典秀
    農研機構 中央農業研究センター 京都大学大学院農学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Control of Trialeurodes vaporariorum (Westwood) in the Summer-Autumn Greenhouse Culture of Tomato using a Combination of Nesidiocoris tenuis (Reuter) and Acetylated Glyceride

抄録

コナジラミ類の天敵タバコカスミカメと忌避剤アセチル化グリセリド乳剤(AG剤:ベミデタッチ® 乳剤)との併用による防除実証を,2017年と2018 年に広島県神石郡内の夏秋トマト栽培施設で行った.2017年はタバコカスミカメ(0.5頭/トマト株) を6月8日から1週間間隔で3回放飼した.AG剤( 500 倍)はトマト定植直後に1回,オンシツコナジラミ初発確認後に1回散布した.2018年はタバコカスミカメ(0.5頭/トマト株)を6月25日,7月2日に放飼した.AG剤( 500倍)はトマト定植直後に1回,オンシツコナジラミ初発確認後に約2週間間隔で3 回散布した.その結果2017年は,オンシツコナジラミ密度は低く抑制できたが,タバコカスミカメが9月に5頭/トマト株まで増加し,上位葉の葉柄などにリング状の褐変を生じさせる傷害が生じた.2018年はタバコカスミカメが増加せず,オンシツコナジラミ成虫密度が9月上旬に18.7頭/葉まで増加 し,すす果が発生した.本防除技術の夏秋栽培への適用にあたっては,タバコカスミカメの密度を適度に維持するために,放飼時期や放飼回数,天敵温存植物の管理方法の最適化を検討する必要がある.

収録刊行物

  • 新近畿中国四国農業研究

    新近畿中国四国農業研究 3 (0), 19-27, 2020

    国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構西日本農業研究センター

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390283659861403136
  • NII論文ID
    130007814235
  • DOI
    10.24755/westernagrires.3.0_19
  • ISSN
    2433796X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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