アレルギー非専門医が安全に行える食物経口負荷試験の試み

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  • A trial of oral food challenge tests safely performed for non-allergy specialists

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抄録

<p>食物アレルギー児の適切な管理には食物経口負荷試験(OFC)が欠くことができないが,OFCを行うアレルギー専門医が少ないため,福岡市医師会母子保健委員会ではアレルギー非専門医でも安全に行えるOFCマニュアルを作成した.OFCの対象者は鶏卵,牛乳,小麦の3品目とした.完全除去食例では特異的IgE抗体価が,鶏卵では卵白IgEクラス(以後クラス)≦2 andオボムコイド(OM)クラス≦2,牛乳はクラス≦2,小麦はクラス≦3 and ω5-グリアジンクラス=1 or 0の症例を対象とした.一部摂取例においては摂取状況を確認し,IgEクラスに関係なく摂取食品の半量からOFCを開始することにした.</p><p>以上の基準で当院にてOFCを行った.完全除去児では鶏卵8例,牛乳の6例は問題なく,小麦の6例では1例に軽度の蕁麻疹が出た.鶏卵製品の一部摂取児22例には接種状況によりハンバーグや固ゆで全卵のOFCを行い1例に全身蕁麻疹が出現した.以上より未摂取児ではIgEクラスが基準値以下に低下してきた例,既摂取児では摂取状況を確認できた例を対象とすればOFCを安全にすすめることが可能と思われた.</p>

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