ジャパントップリーグに所属するラグビー選手におけるスプリントスタート変数と筋機能の関係

  • 菅野 昌明
    愛知学院大学 心身科学部 健康科学科 東海学園大学 スポーツ健康科学部 スポーツ健康科学科
  • 濱田 和樹
    スマートシステムストレングス
  • 長谷川 裕
    龍谷大学スポーツサイエンスコース

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between sprint start variables and muscle function of lower extremities for rugby players in a Japan Top League club
  • ジャパン トップリーグ ニ ショゾク スル ラグビー センシュ ニ オケル スプリントスタート ヘンスウ ト キン キノウ ノ カンケイ

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説明

本研究の目的は、国内最高峰のラグビートップリーグに所属するチームの男子ラグビー選手25名を対象に、爆発的な加速能力に重要な役割を果たすと考えられる1-4Step区間のスプリントスタート能力の向上のための、スプリント変数や下肢筋機能との関連性 を明らかにすることであった。その結果、1-4Step区間のスプリント走速度とステップ長、滞空時間、接地時間との間に有意な相関関係が認められたが、ステップ頻度との間には有意な相関関係は認められなかった。下肢筋機能では、20kg、30%1RM、60%1RM、80%1RMに対するジャンプ・スクワット・パワーの体重比、およびリバウンドジャンプ指数との間に有意な相関関係が認められた。また、1-4Step区間のスプリント走速度で区分した上位群と下位群とのスプリント変数と下肢筋機能の違いを比較した結果、スプリント変数ではステップ長、滞空時間が、下肢筋機能では20kg、および60%1RMのジャンプ・スクワット・パワー体重比、リバウンドジャンプ指数において上位群が有意に大きい値を示した。さらに、 接地時間と30%1RMおよび80%1RMに対するジャンプ・スクワット・パワーの体重比において有意ではないが大きな差が示され、上位群が下位群よりも接地時間が短くジャンプ・スクワット・パワーでは高値を示した。これらの結果から、1-4Stepスプリント走速度の向上には、ステップ長を高めつつも、短い接地時間を達成することが重要であると考えられた。また、1-4Stepスプリント走速度を改善するためには、軽負荷から高負荷領域までの下肢伸展パワーを増大することや、ストレッチ・ショートニング・サイクル筋活動で行われる下肢反応筋力能力を改善することが必要であると考えられた。

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