プラントにおける機能安全の実現

  • 田嶋 信太郎
    横河ソリューションサービス株式会社 ソリューションビジネス本部

書誌事項

タイトル別名
  • Realization of Functional Safety Management for Plant
  • プラント ニ オケル キノウ アンゼン ノ ジツゲン

この論文をさがす

抄録

<p>本来,プラントの操業において第一に優先すべき内容というのは「安全」であり,災害による人的被害は決して起こしてはならないことである。従来,日本ではきっちりとしたメンテナンスと使用者への教育訓練でプラントの安全を確保してきた。一方,欧米では機械は故障し,人は間違うものという前提の下で安全を確保してきた。この違いは,欧米は多人種,他国間で人材が流動的であり,日本の人材は固定的であることにも多く起因している。日本の製造業が抱えている大きな課題の一つとして,少子高齢化・労働人口の減少による知見・技術の伝承等が多く取り上げられている。この問題は,上記した日本における安全の確保に対して,今後じわりと効いてくることは言うまでもない。この問題に対して,近年AI(Artificial Intelligence)やIIOT(Industrial Internet of things)を用いることも対策として取り上げられているが,こと安全に関しては,人為的ミスや機器の欠陥などによっても引き起こされるため,人が持つ経験や知識をしっかりと体系化して引継ぎ,管理・運用されることがより重要になってくると考えられる。AIやIIOTはあくまでその後の手段である。</p><p>本稿では,この問題に取り組んでいくために,国際規格IEC(International Electrotechnical Commission)に基づいたプラントの機能安全の設計・体系化手法について紹介する。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 74 (1), 44-49, 2020

    紙パルプ技術協会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ