時系列Landsat画像を用いた九州本島における毎年の伐採推定

  • 志水 克人
    九州大学農学研究院 現在:国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所
  • 太田 徹志
    九州大学持続可能な社会のための決断科学センター
  • 溝上 展也
    九州大学農学研究院

書誌事項

タイトル別名
  • Detecting Annual Harvested Area Using Landsat Time Series Data on the Main Island of Kyushu
  • ジケイレツ Landsat ガゾウ オ モチイタ キュウシュウ ホントウ ニ オケル マイネン ノ バッサイ スイテイ

この論文をさがす

説明

<p>時系列Landsat画像を用いた伐採推定の利用可能性を明らかにするため,九州本島における毎年の伐採面積と時空間的分布を推定し,その精度を評価した。毎年のLandsat画像から変化推定アルゴリズムを用いて変数を計算し,各年の伐採,その他の森林攪乱,森林のまま,その他の土地被覆変化に分類した。精度評価には衛星画像・地上調査・行政資料を用いた。1985から2017年の間で伐採面積は年平均7426.5 haと推定され,近年増加傾向だった。精度評価では,衛星画像の目視判読を用いた場合,全体精度が95.2%(95%信頼区間:±0.5%),伐採のProducer’s accuracyは83.1%(±2.9%),User’s accuracyは93.8%(±0.9%)だった。地上調査を用いた場合,地上調査で確認された伐採跡地の87.6%を推定できた。行政資料を用いた場合,国有林の皆伐面積と比較して2.6%過大推定であり,宮崎県の民有林針葉樹主伐面積と比較して30.5%過大推定だった。総合すると九州本島での伐採を一定以上の精度で推定でき,広域の伐採推定に時系列Landsat画像は有用であると考えられた。</p>

収録刊行物

  • 日本森林学会誌

    日本森林学会誌 102 (1), 15-23, 2020-02-01

    一般社団法人 日本森林学会

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (36)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ