机の⾼さの違いが書字動作に与える影響-ペンタブレットを⽤いた分析-

DOI
  • 宮崎 ⿇美
    社会福祉法⼈函館厚⽣院函館中央病院リハビリテーション科
  • 伊藤 祐⼦
    ⾸都⼤学東京健康福祉学部作業療法学科
  • 藤本 泰成
    ⾸都⼤学東京システムデザイン学部特任研究員
  • 宮本 礼⼦
    ⾸都⼤学東京健康福祉学部作業療法学科

抄録

【はじめに】作業の遂⾏は環境要因と密接に関係している.本研究では書字動作に着⽬し,机の⾼さと書字動作の関連を検討したので報告する.【⽬的】机の⾼さ変化が書字動作に影響があるかを量的,質的に分析する事.【⽅法】対象者は右利きの健常成⼈22 名とした.専⽤ソフトウェアによりペンタブレットに図形(円,正三⾓形,正弦波)を表⽰し,電⼦ペンで⼀筆書きになぞり筆圧・書字時間を測定した.またKinect センサーで書字時の姿勢を分析した.電動昇降机を使⽤し⾼さはJIS 規格(70cm),最適(⼈間⼯学上の式の⾼さ),不適合(⼤腿に机がぶつかる低さ)の3 条件に設定した.また条件ごとに書字の⾃⼰評価(出来栄え,書きやすさ,姿勢の疲れ)をVAS により⾏った.各条件における結果を⽐較し統計的に分析し,分析にはSPSS24(IBM 社製)を⽤いた.【結果】各条件について筆圧,書字時間,姿勢,⾃⼰評価の差の検討を⾏った結果,筆圧,書字時間,姿勢では条件間に有意差が⾒られなかった.書きやすさの⾃⼰評価では最適と不適合の間に,姿勢の疲れの⾃⼰評価ではJIS 規格と不適合,最適と不適合の間に有意差を認めた.【考察】机の⾼さに対する⾃⼰評価が書字の⾏いやすさに影響する事がわかったが,課題内容が図形の⼀筆書きであり難易度や書字時間が⽇常⽣活と⽐較すると低負荷であったと考え,筆圧や書字時間には影響がなかったのではないかと考える.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390283659870830720
  • NII論文ID
    130007831259
  • DOI
    10.24531/jhsaiih.21.supplement_45_2
  • ISSN
    24333018
    18800211
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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