固体吸収材を用いた省エネルギー型CO2回収技術の開発

  • 余語 克則
    公益財団法人地球環境産業技術研究機構(RITE)

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Energy-saving CO2 Capture Technology Using Solid Sorbent
  • コタイ キュウシュウザイ オ モチイタ ショウエネルギーカタ CO ₂ カイシュウ ギジュツ ノ カイハツ

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説明

固体吸収材は,化学吸収剤であるアミンを多孔質支持体に担持したもので,化学吸収液と類似のCO2吸収特性を有しながら,再生工程で顕熱や蒸発潜熱に消費されるエネルギーの大幅低減が期待できる。我々はアミンの分子構造とCO2脱離性能との関係性を検討し,低温での脱離性能に優れ,高いCO2回収容量を有する固体吸収材を開発した。また,ラボスケールでの連続回収試験において,脱着工程で低温蒸気を供給するSA-VSA(Steam-aided vacuum swing adsorption)プロセスの適用により,VSAプロセスの場合と比較して回収率が飛躍的に向上することを見いだし,模擬ガス(12% CO2)から回収純度99%, 回収率90%でCO2が得られた。現在,実用化を目指して川崎重工業株式会社と連携してベンチスケール試験を実施中であり,これまでに7 t/day規模でのCO2回収に成功している。

収録刊行物

  • ゼオライト

    ゼオライト 37 (2), 47-58, 2020-04-15

    一般社団法人日本ゼオライト学会

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