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抄録
<p>変形性豆状三角骨関節症による小指屈筋腱皮下断裂の1例を経験したので報告する.【症例】71歳女性.右利き.専業主婦.特記する既往歴はない.3日前より急に左小指が曲がらなくなった.近医を受診し,小指深指屈筋腱皮下断裂を疑われ,当科紹介となった.初診時,小指DIP関節の自動屈曲は不可能だが,他動で屈曲可能であった.単純レントゲンでは異常を認めなかった.CT・MRIでは手根管内で小指屈筋腱断裂を認めた.本人より希望あり,手術を行った.手根管を開放し,腱断裂部を確認した.豆状-三角骨間は軟骨が摩耗しており,豆状骨周囲に骨棘形成がみられた.屈筋腱は骨棘で摩耗し自然断裂したと思われた.豆状骨を摘出し,小指深指屈筋腱は長掌筋腱を用いて橋渡し再建した.術後3ヶ月現在,関節の可動域制限・筋力低下は認めていない.【考察】豆状三角骨の変形性関節症による小指屈筋腱皮下断裂は報告が少ないが,鑑別疾患として念頭に入れる必要がある.</p>
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 69 (1), 141-144, 2020-03-25
西日本整形・災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390285300154819456
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- NII論文ID
- 130007837896
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可