ヘニパウイルス感染症の神経病態
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- 加来 義浩
- 国立感染症研究所獣医科学部
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説明
<p>【要旨】ヘニパウイルス感染症の神経病態には2つの特徴がある。第1に、neuropathogenesis に「血管炎」と「脳実質への感染」という2つの側面がある。ウイルスの主要な標的は血管内皮細胞であり、これにより全身感染が引き起こされる。第2に、感染後 10 週以上を経て発症する「遅発性脳炎」や、脳炎を発症・寛解後に「再発性脳炎」が認められる。同じパラミクソウイルス科の麻疹ウイルスでも、数年の潜伏期間を経て発症する亜急性硬化性全脳炎(subacute sclerosing panencephalitis、以下 SSPE)が知られているが、ヘニパウイルスの遅発・再発性脳炎の研究は SSPE ほど進んでいない。本稿では、本症の神経病態について、近年の研究成果をまじえて概説する。</p>
収録刊行物
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- 神経感染症
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神経感染症 25 (1), 60-, 2020
日本神経感染症学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390285300156956672
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- NII論文ID
- 130007841861
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- ISSN
- 24352225
- 13482718
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可