-
- 阿部 誠
- 東京大学大学院 経済学研究科 教授
書誌事項
- タイトル別名
-
- RFMデータを用いた顧客生涯価値の算出 : 既存顧客の維持介入と新規顧客の獲得
- RFM データ オ モチイタ コキャク ショウガイ カチ ノ サンシュツ : キソン コキャク ノ イジ カイニュウ ト シンキ コキャク ノ カクトク
- ─ 既存顧客の維持介入と新規顧客の獲得 ─
この論文をさがす
説明
<p>CRMの現場でRFM分析が広く使われていることは,これら3指標が顧客の購買行動を簡潔に集約していることを裏付けている。本論文では,まず,既存のRFM分析の問題点を指摘する。次に,消費者行動に関する基本的な仮説に基づいて,RFM指標から顧客ごとに購買頻度,離脱率,購買金額を導き出し,その顧客の未来の行動を予測することによって顧客生涯価値(CLV)を算出する。そして構築されたモデルから,既存顧客の維持介入と新規顧客の獲得に関する知見を得る。<br>実証分析では,百貨店の顧客購買データを分析して,購買行動を特徴付ける9つの統計量(生涯価値に加えて,購買頻度,離脱率,購買金額,最終購買以降の期待生存時間,1年後の維持率,観測終了時点での生存確率,検証期間中の期待購買回数と総購買金額)を顧客別に算出する。これらの統計量は,優良顧客の識別や個別対応など個人レベルのCRM戦略に特に有用である。また,既存顧客に対して,誰に,どのくらいの介入レベルを,いつアプローチすれば,マーケティングROIの観点から最も効果的か,という維持介入例も示す。RFM指標の存在しない見込客に関しては,購買頻度,離脱率,購買金額の3行動要因を既存顧客のデモグラフィク変数と関連付けることで,デモグラフィック特性のみに基づいたCLVの高い新規顧客獲得戦略など経営上の示唆を得る。</p>
収録刊行物
-
- マーケティングジャーナル
-
マーケティングジャーナル 34 (1), 73-90, 2014-06-30
日本マーケティング学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390285300164099456
-
- NII論文ID
- 130007855401
-
- NII書誌ID
- AN10301678
-
- ISSN
- 21881669
- 03897265
-
- NDL書誌ID
- 025740510
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- journal article
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可