唐代初期仏教における薬師信仰と弥陀信仰の交渉について

書誌事項

タイトル別名
  • トウダイ ショキ ブッキョウ ニ オケル クスシ シンコウ ト ミダ シンコウ ノ コウショウ ニ ツイテ
公開日
2019
DOI
  • 10.5845/bukkyobunka.2019.28_19
公開者
佛教文化学会

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説明

唐代初期の浄土教者である懐感の主著『群疑論』には薬師信仰と往生極楽の関係性についての問答が収録されている。その問答において対論者は薬師仏名の聞名と憶念による往生極楽の是非を問い、それに対し懐感は薬師仏に関する実践行は直接的な往生極楽の業ではなく補助的なものに過ぎないとの結論を下す。この問答から唐代初期に薬師信仰を以ての往生極楽思想が存在していたことが窺える。そこで本稿では『群疑論』と同じく七世紀後半に成立したとされる慧観『薬師経疏』(S二五五一)を用い、その薬師信仰の実態を検討する。その結果として、確かに薬師仏を対象とした供養による願生極楽思想が存在し、かつ唐代初期において阿弥陀信仰と薬師信仰は実践に基づく願生極楽という点において接点を有していたことを指摘したい。

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