和歌山県東牟婁郡における突きん棒漁業の存立条件

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タイトル別名
  • The Subsisting Conditions on Harpoon Fishery of Small Whale in Higashimuro District in Wakayama Prefecture
  • ワカヤマケン ヒガシムログン ニ オケル ツキンボウ ギョギョウ ノ ソンリツ ジョウケン

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抄録

<p>本論文では,和歌山県東牟婁郡で広範に許可が与えられている小型鯨類の突きん棒漁業の操業実態と,突きん棒漁業がなぜ今日においても存続しているのかを明らかにすることを目的としている。というのは突きん棒漁業は自然条件や漁業者の技術・カンといった要素に大きく左右され,効率的漁業とは言い難いからである。</p><p>突きん棒漁業が存続してきた要因としては,以下の2点があげられる。①鯨肉の価格低下と燃油費の上昇が進む中で,突きん棒漁業は,より省人化・省コスト化を進め,他漁業の存在を前提とした組み合わせ操業という形に変容した。②手間・労力のかかる漁業生産をより効率的に操業でき,一定水準の水揚げ金額を実現できるような熟練技術のある漁業者が担い手として残存していることである。</p>

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