中山間地域における地域文化に根ざした訪問看護師の終末期ケア

書誌事項

タイトル別名
  • End-of-Life Care Based on Regional Culture by Home-Visit Nurses in Rural Areas Lacking Adequate Medical Care Services
  • ナカヤマ カン チイキ ニ オケル チイキ ブンカ ニ ネザシタ ホウモン カンゴシ ノ シュウマツキ ケア

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説明

<p>目  的<br>中山間地域の訪問看護師が医療資源の限られた地域において実践した終末期ケアを明らかにし,看護と地域文化の関係を考察することである。<br>方  法<br>医師不足や少子高齢化の深刻な地域で実践している訪問看護師から,「訪問看護の経過で療養者が亡くなられた事例」について実践した終末期ケアについて半構造的面接を行い,質的に分析をした。<br>結  果<br>訪問看護師は,[療養者と家族の健康を支える看護]として療養者及び家族に対して【健康と日常生活のアセスメント】や【終末期の過ごし方へのニーズ把握】を行うことで療養者が【喜ぶ機会の提供】を経験できるようにしていた。一方で,[死を迎える人の周囲の環境を整える看護]として療養者や家族のみならず地域に暮らす人々や生活を支える専門職などの公的機関との相談・調整・教育・連携を行っていた。訪問看護師は,【人の変化などの終末期教育】や【生活に密着した医療人としての連携・協働】を行うことで,地域全体で支援できるように【取り巻く人間関係の構築】をしていた。<br>考  察<br>訪問看護師の看護実践では,療養者と家族が長い間培った固有の価値観や考えを理解し,個人を尊重していた。そのような看護実践の背景には訪問看護師の個人や地域文化を大切にした看護を提供しようとする姿が示唆された。<br> </p>

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