円板状エリテマトーデスに発症した疣状癌・有棘細胞癌の1例

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タイトル別名
  • Squamous cell carcinoma and verrucous carcinoma arising from chronic cutaneous lupus erythematosus : A case report

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説明

<p>56歳,男性。15年前に円板状エリテマトーデスと診断されたが途中通院を自己中断し,その間外用・内服治療なく経過した。右手背部のdiscold lupus erythematosus(DLE)皮疹部を掻破し自壊,増殖性の結節が出現した。受診時に右膝の紅色局面を同時に指摘された。右手背の腫瘤と右膝の角化性結節を生検したところ,前者は有棘細胞癌,後者は疣贅様変化を認めた。右手背腫瘤を全切除し左前外側大腿皮弁にて再建した。右手背全切除標本にても組織学的に表皮索が舌状に増大し癌真珠を生じて胞巣状に異型角化細胞の密な増殖性変化を認めた。有棘細胞癌と診断した。右手背のDLE皮疹部から腫瘤の移行部にかけて組織学的に検討し,移行部においては表皮が著しく肥厚し太い索状をなして垂直方向に進展する比較的規則正しい配列を認め,左膝の疣状癌と酷似している部分があった。p16とKi-67陽性率からDLEより疣状癌・有棘細胞癌が発症する機序を検討し文献的考察を加えた。</p>

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