口腔保健分野と栄養・食生活分野の協働によるライフコースアプローチ

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タイトル別名
  • A life course approach through collaboration between the fields of oral health and dietary science
  • コウコウ ホケン ブンヤ ト エイヨウ ・ ショク セイカツ ブンヤ ノ キョウドウ ニ ヨル ライフコースアプローチ

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抄録

<p>口腔保健分野と栄養・食生活分野が協働していくための方策について,①ライフコースにそった最終アウトカム,②ライフコース別の協働できる場,③スクリーニング・アセスメントの項目の3点についてライフコースアプローチの観点から,検討することとした.健康日本21の目標として掲げられている「健康寿命の延伸」と「格差の縮小」は,歯科口腔分野と栄養・食生活分野共通のアウトカムである.歯科口腔分野と栄養・食生活分野が協働できる場は,乳幼児・小児期は,地域保健センターや学校であり口腔機能の獲得やう蝕(むし歯)の予防のための食育が実施されている.成人期は地域保健センターや特定健診・保健指導の場で,生活習慣病やメタボリックシンドロームの予防の取り組みが行われている.高齢期では,病院および介護保健施設や特定施設における介護予防の場で行われている.また,歯科医療機関では,栄養士・管理栄養士が歯科に関わる保健指導を実施する事例もみられる.口腔保健分野と栄養・食生活分野はいずれも生活習慣病とフレイル予防に関連している.専門家が評価指標やアウトカムを共有し,「よく噛めるようにする歯科治療」と「何でもよく噛んで食べるという食に関する支援」を合わせて行うという協働は,わが国の上記のアウトカムの達成に寄与する.</p>

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