日本株ファクターモデルに足りないもの—データマイニング法を用いた探訪—

  • 山田 徹
    野村アセットマネジメント株式会社 資産運用先端技術研究部
  • 後藤 晋吾
    The University of Rhode Island, College of Business

書誌事項

タイトル別名
  • 日本株ファクターモデルに足りないもの : データマイニング法を用いた探訪
  • ニホンカブ ファクターモデル ニ タリナイ モノ : データマイニングホウ オ モチイタ タンボウ

この論文をさがす

説明

<p>財務データベースにある全ての項目を用いて財務シグナルを生成するデータマイニング法を用いて,現行の日本株ファクターモデルの説明力を検証し,今後のモデル改良への示唆を得た.検証対象は主にFama–Frenchファクターモデル群とした.収益性ファクターと低投資ファクターを含む新しいファクターモデルは,これらを含まない3ファクターモデルに比べて財務シグナルのポートフォリオ・リターンをより良く説明する.しかし,ブートストラップ法による検定により,偶然(偽発見)の可能性を勘案した後でも現行のファクターモデルでは十分に説明できないアノマリーがあることがわかった.これら頑健なアノマリーの中には,企業の無形資産投資や経営者の内生的な意思決定を強く反映すると解釈できる財務シグナルが複数見つかった.これらは今後のファクターモデルが織り込んで発展していくべき方向を示唆していると考えられる.</p>

収録刊行物

  • 現代ファイナンス

    現代ファイナンス 42 (0), 37-69, 2020-07-15

    日本ファイナンス学会 MPTフォーラム

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ