若齢グイマツ雑種F<sub>1</sub>における空間構造を考慮した遺伝パラメータの推定

DOI
  • 石塚 航
    北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場
  • 今 博計
    北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場
  • 来田 和人
    北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場
  • 黒丸 亮
    北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場
  • 後藤 晋
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林教育研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • genetic parameters considering the spatial structure in young progeny of F<sub>1</sub> hybrid of <i>Larix</i>

抄録

<p>より効果的に、早期に林木育種を進めるための重要な課題として、若齢段階でいかに精度よく次代検定できるか、が挙げられる。それには、①検定材料の遺伝的背景(交配親)を正しく把握した上で、②育種対象形質を代替できる若齢段階の表現型を測定し、③表現型から精度よく遺伝パラメータを推定する、という手続きが行われることが望ましい。本研究では、とくに3点目について、表現型から環境効果を取り除けるか検討することを目的として、グイマツ雑種F1遺伝試験林の若齢時の形質を解析した。</p><p>東京大学北海道演習林の試験林に植栽された、単一母樹型のグイマツ雑種F1採種園産の次代を対象とし、10年目樹高・幹直径を扱った。隣接林分や斜面の影響が現地調査時に予想され、空間情報を用いた統計モデルにより、両形質値に空間構造があることが確認された。そこで、空間的自己相関を加味した育種価の解析を試みたところ、隣接林分に近いか、斜面下部で成長が劣るという環境効果を分離することができた。空間構造を考慮しない解析と比べて遺伝率は高くなり、育種価の推定精度が向上することが示唆された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390285300178196480
  • NII論文ID
    130007880433
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_132
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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