桜島・有村川流域の斜面における表面侵食の月変化

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  • Monthly variations of surface erosion on a slope in the Arimura River basin of Mount Sakurajima

抄録

<p>火山噴火に伴って降下した火山噴出物(以下、降灰)の堆積が流域の土砂流出現象に与える影響を解明する上で、降灰量の経時変化に対する斜面の侵食過程の応答の把握は重要である。鹿児島市桜島では、気象庁の記録によれば1955年から噴火が継続し、降灰量が経年的に変化している。本研究では、降灰の堆積斜面における表面侵食の発生状況を把握するため、桜島の有村川流域の斜面を対象に、2012年~2018年の月単位の地表面高変化(以下、侵食深)から、各年の少雨期(12月~5月)と多雨期(6月~11月)の期間平均侵食深を算出した。また、期間平均侵食深の関連要因を検討するため、降灰量および降水指標を用いて相関分析を行った。期間平均侵食深(n = 14)は正の値が主に少雨期にみられ、降灰量に対して増加傾向を示したのに対し、負の値は主に多雨期にみられ、降灰量に対して減少傾向を示した。また、期間平均侵食深は、期間総雨量、期間最大の10分雨量、時間雨量、日雨量との間に5 %の有意水準で負の相関があった。これらのことから、対象斜面では降灰量に応じた堆積・侵食が生じ、表面侵食は降雨量・強度に応じて生じる可能性が示された。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390285300178528896
  • NII論文ID
    130007880936
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_553
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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