クラゲチップの海岸防災林に対する施用効果

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タイトル別名
  • Effect of application of the Jellyfish chip for coastal disaster prevention forest

抄録

<p>愛媛県松山市東部に位置する北条粟井地区は、直近30年で発生が予測されている南海トラフの巨大地震に伴う津波被害を出来るだけ軽減するため、市内のボランティア団体と連携して防潮堤の前面の海岸砂地約1haに抵抗性のクロマツを用いて海岸防災林の造成を計画した。造成は平成24年3月から始まり、平成28年3月現在で5回実施されている。造成にあたり、周囲環境にできるだけ負荷を掛けないことを第一に考えた。そのため、水分保持と分解後は肥料分となるエチゼンくらげチップを活用した。植栽では直径約50cm、深さ40cm程度の穴を、1.5m×1.5m間隔で掘り、くらげチップ施用区にはくらげチップ100gを入れ良く攪拌した後、苗長約30cm、根元直径約6mmの2年生のクロマツ普通苗木を植栽した。この他に、無施用の対照区を設定し、同様の方法で苗木を植栽した。平成24年植栽地における令和元年12月までの樹高の総成長量は、施用区が4.83.m、対照区が3.65 mであった。胸高直径は、9.87cmと6.21cmであった。施用区と対照区との間には、0.1%レベルで有意差が認めら、クラゲチップの有効性が確認された。これには、くらげチップの水分保持力と肥料分が作用しているものと判断される。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390285300178532736
  • NII論文ID
    130007880940
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_544
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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