幼苗移植によるクリーンラーチ挿し木苗生産 Ⅱ低温順化が成長に及ぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
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- Transplanting of small rooted cuttings for the hybrid larch (Ⅱ)The influence of low temperature acclimation on growth
抄録
<p>北海道で開発されたカラマツとグイマツの雑種F1 であるクリーンラーチ(以下、CL)は、現在、挿し木による苗木生産が行われているが、得苗率が低く供給不足の状態にある。前報では、加温・日長処理により、効率的かつ周年の挿し木苗生産の可能性が見出された。以降の研究で、閉鎖型育苗施設を利用し、小型プラグを使用して、CL挿し木苗の周年生産の事業化を検討している。しかし、休眠を経験せずに生産された挿し木幼苗(以下、緑枝苗)は、緑葉のまま3~4月の低温に遭遇すると、低温障害の影響を受ける問題が生じていた。そこで本研究では、(1)緑枝苗と(2)低温短日処理により、休眠芽を形成した幼苗(以下、休眠苗)を、それぞれ4月にコンテナへと移植し、秋までの成長を観察した。その結果、緑枝苗は低温障害の影響で、移植後間もなく休眠芽を形成し、秋まで上方成長が観察されなかった。一方で、休眠苗は秋まで上方成長が止まることなく、当年で出荷規格に達した。以上の結果から、環境制御下で育苗した幼苗を3~4月の低温時期にコンテナへ移植するためには、低温短日処理による休眠の経験が必要であることが明らかになった。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 131 (0), 684-, 2020-05-25
日本森林学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390285300178570368
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- NII論文ID
- 130007880994
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可