クリーンラーチ(グイマツ雑種F1)コンテナ育苗におけるグルタチオン施用効果

DOI
  • 成田 あゆ
    北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場
  • 石塚 航
    北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場
  • 今 博計
    北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場
  • 小川 健一
    岡山県農林水産総合センター生物科学研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of oxidized glutathione treatment on the growth of hybrid larch (<i>Larix gmelinii</i> x <i>L. kaempferi</i>) F1 seedlings

抄録

<p>グルタチオンは植物細胞において硫黄貯蔵や抗酸化など重要な生理機能を持つトリペプチドであり、その酸化型であるグルタチオンジスルフィド(GSSG)を植物体に施用することでこれらの機能が関連する様々な成長・生理現象に変化が生じることが知られている。本発表では、カラマツ類育苗におけるGSSG施用の効果および適切な条件を明らかにすることを目的に実施した栽培試験の結果を報告する。材料として200ccコンテナに播種したクリーンラーチ(グイマツ×カラマツ雑種F1)当年生苗を用い、追肥に用いた肥料によってGSSG追肥区(7段階)、通常追肥区(同2)、追肥なし区(同1)を設定した。1成長期終了後、GSSG追肥区のうち最大量を与えた区(48mg N+72mg GSSG/個体/成長期)では、他のGSSG追肥区(6–24mg N+9–36mg GSSG/個体/成長期)、追肥なし区および通常追肥区(24, 48mg N /個体/成長期)と比較して地際径、苗高が有意に大きくなった。また、この区では面積あたり葉重量(LMA)、葉面積比(LAR)および冬芽形成日はそれぞれ小さい、大きい、遅い傾向があった。以上より、カラマツ類においてGSSG施用は成長促進などの効果が見られ、検討した条件では最大量を与えた区で特に効果が大きかった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390285300178699392
  • NII論文ID
    130007881184
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_747
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ