静脈断面積変化パターンと下肢静脈瘤リスクとの関係性

DOI
  • 片井 徹平
    大阪電気通信大学 医療福祉工学部 医療福祉工学科
  • 多賀 愛
    大阪電気通信大学 医療福祉工学部 医療福祉工学科
  • 凾城 浩佑
    神戸市民病院機構神戸市立西神戸医療センター
  • 木戸 倫子
    大阪大学医学系研究科保健学専攻
  • 長倉 俊明
    大阪電気通信大学 医療福祉工学部 医療福祉工学科

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between vein cross-sectional area change pattern and varicose vein risk

抄録

<p>下肢静脈瘤とは、静脈血栓や静脈弁の異常が原因で肺血栓症を引きおこすものである。静脈瘤のリスク因子は、家族歴・女性・経産婦・年齢・立ち仕事・座り仕事・肥満などが挙げられる。特に家族歴は両親ともに下肢静脈瘤だった場合は90%、片親の場合でも25~62%が発症するという報告もある。更に性別によって有病率は2倍程度変化する。したがって、非侵襲的に超音波診断装置を用いて下肢静脈の特性を診断し、下肢静脈瘤のリスク因子との関係を検討することは、予防医学的にも有用と考えた。下肢静脈瘤のリスク因子の関係を検討するために被験者40名に家族歴・性別・年齢・体重などを含む17項目について調査した。静脈断面積変化の特性を表す近似式と被験者40名のデータを近似式で表し、6つのパラメータで表した。そのパラメータとリスク因子17項目をJMPを用いてクラスター分析を行った。その結果1群-4群の4つにクラスター分析することができた。1群に含まれるのは年齢・家族歴・性別・立位時間・座位時間・体脂肪率であり、これは下肢静脈瘤のリスク因子と一致する。また、6つのパラメータのうち、5つのパラメータが一郡に含まれていた。これらのことから、静脈断面積変化はその静脈の特性を示しており、その特性は下肢静脈瘤のリスクと関係があることが分かる。このことから、非侵襲的に超音波画像を用いて下肢静脈瘤のリスク診断の可能性が示唆された。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual58 (Abstract), 392-392, 2020

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390285300181006976
  • NII論文ID
    130007885078
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual58.392
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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